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松葉 悠子 院長

YUKO MATSUBA

奇跡の積み重ねで達成できる妊娠・出産。
産科の現状を変え、その“奇跡”の一助に

御茶ノ水女子大付属高から金沢大学医学部に入学。卒業後、東京大学医学部付属病院、日立製作所日立総合病院、恩賜財団母子愛育会 愛育病院などの勤務を経て、2015年「勝どき」駅に「勝どきウィメンズクリニック」を開院。

松葉 悠子 院長

松葉 悠子 院長

勝どきウィメンズクリニック

中央区/勝どき/勝どき駅

  • ●産婦人科

妊婦検診と出産を別の医院で行うセミオープンシステムの普及に尽力

松葉 悠子 院長

もともと長くここでやられていた「ほそのレディースクリニック」をひきついだのが2015年。開院して2年ですが、前のクリニック時代からの患者さんもいらしてくださるのでずいぶん長くやっているような感じもありますね。
科目は産婦人科ですが、とくに力を入れているのは妊婦健診です。お産は大きな病院ですると決め、それまでの間の健診はこちらで行うというというもの。出産と健診を違う病院・クリニックで行うことをセミオープンシステムというのですが、これを広めたいというのが当院の大きな目的でもあるんです。
というのは、これまで東大病院や愛育病院など大きな病院で勤務してきて、このシステムの重要さを痛感したからです。お産を大学病院でするのはよいのですが、それまでの10か月間、毎月の健診までも大学病院でとなるとかなり効率が悪くなる。もともと混んでいる大病院は重症と軽症の患者さんが混在してさらに混んで、患者さんの待ち時間は長くなり、医師や看護婦は極限まで疲弊して、結果、産科医師を目指す人がどんどん減って…。順調ならば健診を大学病院で行う必要はないんですね。できるだけ短時間で的確な健診・治療を受けるためには、健診は地元のクリニックで、お産や緊急時には大病院で、というすみわけが必要です。まだまだこのやり方は新しいので、当院ではできるだけ普及に力を入れ、そして最終的には今の産科の現状を変えていくことにつなげたいと思っています。
ちょうど、この勝どき橋のあたりではタワーマンションが増えていて、そこに越してきたファミリーがたくさんいます。そういうお母さんは里帰り出産を望まれる方も多く、お産までの間ケアしてもらう場所が必要で、そういった意味でのニーズもかなりあります。妊婦健診に力を入れている個人クリニックはまだまだ少ないんです。
当院は大学病院との連携がしっかりできているのも強みで、東大病院、聖路加国際病院、愛育病院、順天堂大学病院がおもな連携先です。この強い連携があるからこそ、セミオープンシステムが活きるんです。

最新の超音波機器を使い、妊娠期間中の体を守り母性も育てる

松葉 悠子 院長

健診を地元の個人クリニックで行うのがよいのは、効率化のためだけではありません。いつも同じ医師がいて患者さんの顔を覚え、体調や生活の様々なことを把握でき…つまり、距離の近い診察ができるんですね。大病院だとどうしても医師は担当制になりますから、毎回違う先生にかかることもありえます。妊婦さんの様子をこまめに診てケアをしながら、赤ちゃんが育っていくのを見守る…大きな手術などとは違って派手さはないけれど、今はこれが自分の持っているものを活かし、さらに地域にも貢献できる仕事だと感じています。私自身、二度の出産や母と祖母の介護を経験し、人生観が変わったんでしょうね。とくに出産経験のおかげで、患者さんの細かい気持ちにも気づけるし共感できるのではないかと思っています。妊娠・出産にはうれしいこともつらいことも両方あるんです。いろんなことが起きる。人生の機微に触れることができる仕事で、そこが好きです。
健診では、当院の自慢の超音波検査器、ボルソン(volusons E10)が活躍してくれます。前に勤務していた病院で使っていてあまりの高機能に手放せなくなって(笑)、導入を決めました。赤ちゃんの4D画像や、また心臓の血管など、昔の機器では見えにくいものがすごく見える優れものです。超音波検査、好きなんですよね(笑)。あてる人の腕によって見えるものが違ってくるところ、そして胎児の様子が手に取るようにわかるところが魅力です。実を言うと、順調な妊婦さんなら毎月超音波をあてる必要はないんです。でもこまめに見るとやっぱり愛着がわいてくるし患者さんも喜んでくれる。だから当院ではつねにフル稼働です。

どんなに医療が発達しても、妊娠出産には適齢期がある

松葉 悠子 院長

最近の傾向として感じるのは、やはり高齢出産の増加です。今はいくつになっても産めるという考えが主流になって、とりあえず二十代三十代は仕事をして、落ち着いたら出産、と計画する人が多いんでしょうね。私も仕事をしてますのでその気持はすごくわかるのですが、でも妊娠出産には適齢期がある、これはどうしようもない事実です。やっぱり若い時期にすませるほうがリスクは激減します。私自身は28歳で最初の子を産んだのですが、これはベストの時期だったと思います。二十代で出産するとキャリアが途絶しがちで、「今は産めない」という気持ちも本当にわかるので悩ましいところではあるのですが…。でも少なくとも「最近は医療が発達して遅くなっても産めるからいいや」というのは誤解だということはわかってほしいです。染色体異常や流産、高血圧などの発生率が高まる、帝王切開での出産等、高齢になるほど妊娠・出産ともにさまざまな危険が伴います。早ければ早いほどいいのは今も昔も変わりません。患者さんの気持ちを損なわないよう、けれど伝えるべきは伝えるということも、大事な仕事のひとつですね。
妊娠出産は、奇跡の積み重ねです。でも一般の方はそうは考えないかもしれない。でも「産めて当たり前」と考えると、いろいろなことがしんどくなると思います。産めることが奇跡だと認識できれば、気持ちが楽になる方が多いはずです。そして例え奇跡が起きなくても、それはそれで充実した人生は送れるんだということも事実なんです。そんなこともきちんと伝えていきたいです。

人生の節目節目で、ライフスタイルも体も激変する女性の体をサポート

高校生の性教育指導にも取り組みをはじめました。産婦人科医会が主導している取り組みなんですが、都立高校へ出向いて、性教育の授業を行います。性感染症だとか不妊症だとか、人生のなかでいろんなライフスタイルがあって、そのなかで起きうる病気や症状、その対応を話すのですが、改めてそうやって話すと女性の人生ってその局面局面で激変するんだなと実感します。男性のほうが変化は少ない。生理が始まり、妊娠、出産し、子育てして更年期を迎え、閉経して…十年ごとにライフスタイルも体も急転回する。大変といえば大変ですが、どのシーンもドラマチックで楽しいとも言えます。この急転回の人生をできるだけ楽しめるように、どの年代のどの状況においてもサポートしていきたいんです。思春期から二十代の社会人になりたての頃、結婚したあと、更年期を迎える中高年、そして閉経後、さらに高齢者の方…それぞれの年代ごとに、適切な治療、方法があります。各段階できめ細かく助けができればと思いますね。例えば、閉経したら人生が終わりって思ってしまう患者さんも少なくないのですが、そんなことないよということもお話したい。閉経前後で体調が悪くなってしんどくなるのを医療の力で助けつつ、気持ちのうえでも力になりたいです。閉経したあとも人生は続くし、それを楽しくすることは可能なのですから。

これから受診される患者さんへ

妊婦健診に力を入れていますが、先程も伝えたようにどの年代の女性の力にもなりたいと考えていますので、ささいなことでもぜひ気軽に訪れてもらえればと思います。病気というわけではないけれど生理前に気が滅入って…などのわずかな不調でもご相談にのります。女性の体はつねに変化にさらされているので、小さな不調も見逃さないことが大切です。勝どき駅からすぐ、晴海通り沿いにあり隔週ですが土曜の午前も診療しておりますので、便利に使ってもらいたいですね。

※上記記事は2017年10月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

松葉 悠子 院長 MEMO

産婦人科専門医

  • 出身地:千葉県
  • 趣味:毎朝のランニング
  • 好きなドラマ:海外ドラマ「プライベートプラクティス」でアメリカの医療業界と英語の勉強
  • 最近の愛読書:漫画「コウノドリ」 

グラフで見る『松葉 悠子 院長』のタイプ

穏やかでやさしく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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